株式会社エクネイクスラボラトリー - ECNEICS LABORATORY CO.,LTD

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解析アルゴリズム改善提案による分析メソドロジーの構築

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現在利用されているアウトプットとブランドマネジメントに対して要求を満たしていない課題を明確にし、あらたな解析ロジックを採用したアウトプットを開発することでブラッシュアップを行い、より現状把握と課題抽出を可能にする素材提供を通して意思決定を支援。

現在採用している解析結果の情報価値を高め、より理解しやすいグラフとして表現する

プロジェクト背景

プランニングフェーズ/デベロップメントフェーズ/ストラクチャリングフェーズ/アクセメントフェーズ

クライアントの悩み
自社商品が消費者からどのように認識されてるのかなどの特徴差異を双対尺度法やコレスポンデンス分析を利用した散布図で把握を行なっていました。単純なグラフではなく、多数の競合製品と比較してみるためにはこのような多変量解析を利用して構造的に理解することは非常に有効でした。しかし、現状の散布図は、他の集計結果と見比べることが必要であったため、読み取りがづらいことが難点であった。そこで視覚的に商品の特徴が他と比較してどのように違うのか、量的・質的にも直感的に判断できるような工夫が求められていた。

ELBのソリューション・プランニング | 解析ロジックの構築/調査項目の設計を行い消費者調査によりデータを取得/よりわかりやすい表現へのトライ&エラー

得られたマーケティング効果

効果1 - これまで意思決定に利用していた解析素材を見直し、更に発展させることで調査結果をよりよく活用できるようにした。これによって費用対効果を高めることにつながった。 効果2 - 視覚的に理解しやすいアウトプットで課題が直感的に明らかとなるように工夫し、消費者視点での市場構造を鮮明に捉えることができた。

主要なアウトプットと解釈例

解析アルゴリズムの開発

・ベネフィットの類似出現傾向からベースとなるベネフィットマップを作成し、散布図上の座標における
 各ベネフィットからのポテンシャルの大きさを高さとして得ることで、ブランドがもつベネフィット領域の
 中心と広がりを視覚化する。

ベネフィット項目間の関係のマップ化

・ベネフィット項目間の類似度指標を用いた分析により、項目相互の関係をマップ上に表現。
・距離の遠近で類似度の強弱を表現するので点の粗密が消費者視点での価値のクラスタとして理解できる。
・このクラスタを利用して結果の解釈を行う。

ベネフィット項目間の関係のマップ化

・ベネフィットの出現量を利用して座標にかかる各ベネフィットからの影響度を計算する。
・影響度の大きさはベネフィット点から離れるほど減衰する関数を利用。
・マップ上の座標には複数のベネフィットからの影響を受けているのでこれを合算する。

影響度の合計をポテンシャルとして視覚化する

  • の中心部はそのカテゴリの最も基本的な価値(コア)となっていると考えられる。
  • の周辺部はメインではないものの、カテゴリがカバーしている領域と考えられます。
価値構造化マップ/領域表現マップ 図

ブランド間での領域表現の比較

・ポテンシャルの表現はブランド間で共通に設定することで、その特徴が基本となるコア価値と
 広がりを視覚的に捉えることができる。
・布置されている散布図は共通のベネフィット価値構造がベースとなっているので、
 どこにどれぐらいのポテンシャルを持っているかポテンシャルの理解もスムーズに行える。

ブランド間での領域表現の比較 図

解釈
自社ブランドは、右下に価値の中心が存在しており、やや右上に広がりを見せている。自社ブランドと競合との違いは視覚的に以下のようなことがわかる。競合Aとは基本価値は自社ブランドと重なっており、さらに大きく広がっている。競合Aはリーディングブランドであり、消費者から大きな支持を得ていることが赤色の面積からみてよくわかる。周辺領域でみても、ほぼ全面をカバーしていることから多面的な価値形成を行えているブランドであるとわかる。自社ブランドにとっては非常に脅威。競合Bとは中心価値の領域が重複するものの、まだそのポテンシャルは低く、競合Aほどの脅威ではない。ただし分布形状としては類似しているので、慎重にモニタリングするべき。自社ブランドは競合Bと比較して、右上方向の価値形成が異なる点であるので、しっかりこの点を訴求し、ポテンシャルを高めておく必要がある。競合Cとは、中心価値・周辺領域とも分布の形状が異なることから、競合する部分がないと判断することも可能である。

プロジェクトワークフロー

ご提案のプロジェクト進行のイメージ

現状のブランドマネジメントの内容の確認。

現状のアウトプットについての限界を説明し、改善方向性のご提案を行う。

調査としてデータをどのように取得するべきであるのかデザインする。

実査マネジメント:

調査会社の実査が支障なく進行するように、クライアントと調査会社との間に入り、クライアントの設計意思が調査会社に正確に伝わるようにします。

分析フェーズ:

事前に設計した分析体系に基づいて解析を実施。調査結果によっては当初予定していたとおりにはならないので結果表示がうまくいくように種々の最適化や調整を実施。

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