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PDF download / 306KB | 消費者行動プロセスモデルの1つである計画購買モデルを利用し、事前に計画されて購買されることが強い傾向を示すブランドパワー指標を定義、消費者調査によりブランド間でのブランドパワーの測定を行った。この指標を利用してブランドの課題を洗い出しブランドマネジメントを行うための意思決定を支援。 |
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ブランドマネジメントの1つとして各ブランドの知覚品質・アクティビティの測定によるブランド評価を年に1回行い、プランニングのための基礎指標として利用を行っていました。これに加え、クライアント企業ではブランド名想起によるデータから想起力によってブランドパワーを捉えていく方法論を持っていましたが、想起された銘柄ランキングだけではうまくブランドマネジメントに活用できないことが問題となっていました。このため、より情報量を付加し新たなマネジメント指標となるような改善が必要となっていました。
・何かが「欲しい」という気持ちを「問題の認識」とし、購買に至るプロセスを考えると、
消費者は計画購買もしくは非計画購買という2つのルートをたどる。
・最寄品の場合、計画購買のプロセスは購買全体の6割を占める。
消費者がそれまでにもっている知識が主な判断材料となる。事前に考慮される商品数は多くても3つ程度。
・計画購買における新指標を購買喚起力として定義し継続的にモニタリングするようにする。
・新指標は、考慮集合に含まれるか否か(銘柄想起)だけではなく、認識した問題を解決することの
重要度を考慮した指標として計画購買ブランドパワーを定義する。
・調査は大きく2つの構成で実施
① 「~したいと思った時に購入したい商品」として銘柄名を想起
② 「~したいと思った時」が発生する頻度と重要度を取得
・「~したい時」は仮想購買問題として考え、消費者がどんな時に自社製品を
求めるのか接点を探る上でも非常に重要である。
・調査から得られた「ブランド想起量」と「問題解決の重要度」を利用してPPBPを
計算し、横断的な比較を行う。
自社製品の計画購買における購買喚起力をモニタリング指標として利用する場合には、仮想購買問題として自社製品がどんな時に購入されるのかをまず把握することが重要である。これらを理解した上で、重要度の4分類に照らして購入実態を確認しどの仮想購買問題が自社製品の価値を高めているのかを把握する。最後にPPBPの算出を通して競合製品をベンチマークとしてモニタリングを行うことが望ましい。競合製品と比較して「~したい時には自社製品」と想起される優位ポイントを発見し、積極的な訴求を行って事前計画購買プロセスにおけるシェアを高めていくことが求められる。
現状のブランドマネジメントの内容の確認。
消費者行動モデルをベースにしながら、分析指標の考え方を整理し提案。
調査としてデータをどのように取得するべきであるのかデザインする。
調査会社の実査が支障なく進行するように、クライアントと調査会社との間に入り、クライアントの設計意思が調査会社に正確に伝わるようにします。
並行して分析スケジュールを作成
事前に設計した分析体系に基づいて解析を実施。調査結果によっては当初予定していたとおりにはならないので結果表示がうまくいくように種々の最適化や調整を実施。
作成した指標の報告を通して、解釈や活用方法をディスカッションし、マネジメント指標として利用しやすいようにカスタマイズを加えていきます。