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PDF download / 247KB | 既存ブランドの価値構造把握のために、消費者による官能評価データと商品の物性値から、相関係数(Polychoric相関係数)を利用した構造解析を行い、商品開発の方向性決定の意思決定を支援。 |
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既存ブランドの市場での伸張率はこれまでに多くの改善施策がとられてきてはいたもののマイナス成長傾向にあり、ブランド本体だけでの改善には限界があった。これにより、ブランド戦略の大きな見直しとしてブランド・エクステンションでの商品開発が急務である状況となっていた。しかし、既存のブランド価値を崩さずに守りつつ、どのように異なるブランド展開を行っていけばよいかわからず、開発のポイントの絞込みができない状況であった。
・官能評価として商品に対する使いごこちなどの感性評価、食感や味わいなどの味覚評価など、
消費者が商品を手にして感じる感覚を評価指標として調査で取得する。
・これとは別に、商品スペックとして測定機器による理化学的検査で客観的に測定される
指標との関係構造を視覚化する。
商品の基本価値を担っているのは評価CEFGであり、物性値②が評価を高めるのに対して物性値③は評価HJを低めてしまう作用を及ぼす。物性値②は一定値以上は必ず必要となるものであるが、基本価値を高めようとして増加させすぎると基本価値は増加するものの、物性値③により評価HJの低下、また評価Dの増加によって購入意向が低下してしまう構造となっている。これにより、新しい商品開発の可能性として、物性値②以外で購入意向を高めることが商品開発のポイントとして示唆される。
ポイント①:物性値①を高めることで評価Fを高め、基本価値を押し上げるという方向性
ポイント②:物性値④を高めることで直接的な購入意向を高めるという方向性
・消費者による官能評価とは別に開発担当者も同内容で官能評価を実施し、
消費者との評価ポイントの違いを明らかにする。
商品の基本価値である評価E・Gの感じ方に消費者と開発担当者との評価のズレはほとんど無かったといえる。
しかし、購入意向への決め手となる評価D・H・Jについては両者の感じ方は全く逆となっていたことがわかる。
物性値③は消費者はネガティブ⇔開発担当者はポジティブ
物性値④は消費者はポジティブ⇔開発担当者はネガティブ
開発担当者の感じ方は消費者全体的な好みの傾向とは全く逆の捉え方となっていたことから、開発の方向性の考え方を修正し、より消費者のニーズを捉えた開発に結び付けられた。
課題背景とともに「どのような意思決定を行いたいのか」を中心に理解を行います。また、予算制約の中で最適なソリューションを検討しご提案します。
・官能調査(CLT調査)仕様の企画
・解析方法のご提案
・調査フローの設計
・アウトプットデザイン
・調査スケジュールやご報告日時の調整
調査会社の実査が支障なく進行するように、クライアントと調査会社との間に入り、クライアントの設計意思が調査会社に正確に伝わるようにします。
・基礎情報についての集計解析
・官能評価と物性値の構造解析のトライアル